肩こりや冷え、女性のホルモンバランスの乱れにも!東洋医学がスゴイ
2016年4月26日
最近の健康ブームで、日常的に東洋医学に関心を持っている人は多いのではないでしょうか。一方で、東洋医学と言われると、何だか怪しいと思ってしまう人もいるかもしれませんね。今回は、肩こりや冷え、ホルモンバランスまで整える作用のある東洋医学について説明させていただきます。
東洋医学とはどんなもの?西洋医学との違いは
東洋医学は、中国の伝統医学が起源となっているもので、3000~4000年の歴史があるとされています。古代の人は、現代の西洋医学のような解剖学に基づいた医学知識を持っていなかったため、人間を観察することから、不調の原因を探りました。現代の東洋医学でも、医師により最初の問診が入念にされますね。東洋医学では、これらの観察から多くの統計を取り、それを元に治療法が開発されたものです。遺伝子の解明など、西洋医学の発展は目覚ましいものがありますが、その歴史は300~400年であり、東洋医学と比べても歴史が浅いものなのです。
東洋医学考え方
東洋医学では、身体の不調を気や水、血の流れの滞りから起きていると考えます。東洋医学では、これら3つの流れを改善させることで、体本来の機能を高め、健康を維持します。西洋医学が、手術など外からアプローチするのに対して、東洋医学では身体の内部環境を整えることで、治療を行っていきます。
東洋医学の治療法にはどんなものがあるの?
東洋医学の治療法には具体的に以下のものがあります。
経穴
東洋医学の「経穴」とは、いわゆる「ツボ」のことで、身体の内臓にそれぞれ対応するツボが、皮膚表面には670種類もあると言われています。治療では、不調のある内臓部分に対応する経穴(ツボ)を刺激することで、間接的にアプローチを行うというものです。実際に、不調があるとされるツボを刺激すると、強い痛みを感じることがあります。
鍼(はり)
鍼は、不調部分に対応する経穴に針を指すことで、気や血の滞りを改善させる治療法です。また、治療方法によっては鍼には麻酔効果もあるとされ実際に鍼を使用して手術が行われた事例もあります。仕組みは、鍼で刺激することで、脳内でエンドルフィンが分泌され、痛みを感じなくなるというもの。鍼治療のメカニズムは医学的にも証明されています。
灸(き)
灸は、経穴の上にもぐさを固めたものを燃やすことで、気や血の流れを正常にさせる温熱療法の一つです。鍼と同様に、痛みに対しても効果があるとされています。灸の治療では、間接的に熱が伝わるので、皮膚表面の火傷の心配はありません。
漢方薬
漢方薬は、東洋医学の治療で使われる自然の植物由来の薬です。実は西洋医学も薬も、もともとは自然の植物の化学物質が元に作られており、それらを科学的に抽出されたものが、今日の治療薬として使用されています。漢方薬はその効果が認められており、現在では一般の病院でも使用されていることもあります。
東洋医学で治療できる病気はこんなにある!
東洋医学の治療効果はすでにWHO(世界保健機関)にも認められており、特に、鍼・灸では40疾患が適応疾患として認められ、世界で治療が行われています。
<WHOの挙げた鍼灸で治療が行える病気の例>
運動器系の病気
肩関節周囲炎、慢性関節リウマチ、捻挫、打撲、変形性膝関節症など
消化器系の病気
下痢・便秘、潰瘍など
呼吸器系の病気
急性扁桃炎、咽頭炎、慢性副鼻腔炎、気管支喘息など
循環器系の病気
虚血性心疾患、高血圧、低血圧、不整脈など
泌尿・産婦人科系の病気
月経困難症(PMS)、月経異常、不妊、インポテンス、尿失禁など
疼痛
頭痛、坐骨神経痛やその他の痛みなど
その他の病気
近視、肥満、メニエール症候群、片麻痺、うつ病、薬物中毒、アルコール中毒など東洋医学では、不定愁訴などの症状の治療が行うことができます。何かしらの症状があって、病院に受診したけれど、特に異常が見つからなかったケースは、東洋医学に頼ってもよいでしょう。